2013年12月31日火曜日

Art&Museumで遊ぶVol.6 お正月ならでは!七福神めぐり&アート鑑賞 はいかが?

浅草は浅草寺でみかけてからずーっと気になっていた彫刻 「慈雲の泉」。
本堂からちょっと脇にはいった植え込みの中にあります。
お猿さんみたいにぎゅーっと身をよせあって、どこか遠くをみつめています。

ぐるりと植え込みをまわってみると碑があり、作品の由来や作者が案内されていました。
東洋のロダンと称された朝倉文夫の彫刻です。

 
浅草寺 うーん、その視線の先ってスカイツリー?・・・
なわけないよねぇ~と、
その時一緒にいた友人とあれこれおしゃべりしながら通り過ぎたのですが、
良い作品って、人それぞれかとは思いますが、
私にとっては「会話が弾む」ことも
良い作品であったりするわけで。
あ、そういえば谷中の朝倉彫塑館がリニューアルオープンしたなあと思い出し、
日を改めて出かけてみました。谷中は散策も楽しいまちなので時々訪れるのですが、
朝倉彫塑館は実は初めて。
日暮里駅から徒歩5分で到着。黒くてどーんと威圧感のあるお屋敷。


彫塑館 一歩踏み入れたら、あら、また再会。
「慈雲の泉」が門のそばにありました!
そう、彫刻って絵画と違って原型を制作することなので、
同一作品を複数鋳造することができるんです。
鋳造する職人さんがいてはじめて作品が成り立つんですね。
そんなことをふと思い浮かべながら、靴をぬいでお邪魔します。
はいって正面には「墓守」が後ろ手に笑みを浮かべていました。
若い友人がそうと知らず初めてこの彫刻と対峙したとき、
その佇まいに瞬間、身動きができなかったとか。



館内あちこちに作品が展示されていますが、
もとは住まいとしても使われていたお屋敷。
今回のリニューアルも最晩年をすごした状態へと4年を費やした修復工事で、
壁面いっぱいの本棚、応接セット、たっぷりと水のはられた池をかかえる中庭など、
朝倉自らが設計、監督した西洋建築のアトリエと日本家屋の住居からなる空間もみどころ。
メイキング映像も展示されています。
中でも特筆は二階の「朝陽の間」。細かく砕かれた瑪瑙が壁いっぱいに塗りこまれ、
さしこむ陽の光にキラキラと反射していました。



屋上には家庭菜園のスペースとここにも彫刻が!
かつて彫塑塾があった頃には園芸も必須だったそう。
今はどなたの口に入っているのでしょうね。
スカイツリーを背に陽が落ちていきます。





彫塑館屋上 さて、せっかくの谷中です!
巡礼札所をご朱印を押しながらめぐる七福神めぐりもお正月ならではの楽しみです。
昨年は陽がだいぶ高くなったお昼すぎ、田端・東覚寺から出発してみました。
途中、彫塑館からもほど近い七福神そばなどをいただきつつ余裕の散策。
が!!ゴールの不忍池・弁天堂は巳年の今年は参拝者が多かったらしくものすごい行列ができていて、参拝時間に間に合うかハラハラ;;参拝とご朱印の列が別だったりするので、本来であれば参拝→ご朱印の順序ではありますが、単独でなければご朱印担当を手分けするのも一案。
余裕をもって午前中早めのスタートか、いっそ逆ルートがおすすめかも知れません。
いずれにしても谷中銀座でのんびりしすぎないよう注意です。
彫塑館も靴をぬぎ、タイツや靴下の状態で館内を歩くことになるため、
どうぞ足元対策をしっかりしてお出かけくださいね。




 
谷中銀座 【朝倉彫塑館】 住所/東京都台東区谷中7-18-10
TEL  /03-3821-4549
URL /http://www.taitocity.net/taito/asakura/
入館料/一般500円 休館日/月・金および2013年12月29日(日)~2014年1月3日(金)     
年始は2014年1月4日(土)より平常開館

【谷中七福神】 巡礼距離/ 約5.5km
期間/ 1月1日~1月10日9時から17時(台紙、色紙、集印帳をおもとめください)

Author:漣(れん)
世田谷区在住 webコンテンツライター
地方都市の現代美術ギャラリー、首都圏のアートプロジェクトサポーター。
美術館のみならず博物館・科学館などのミュージアム系施設が好物です。

2013年12月27日金曜日

読み散らかし書き散らかし 霜月・師走

三谷幸喜『清須会議』

見てから読むか、読んでから見るか。

いつも考えちゃう、映画とその原作の優先順。今回は、見てから読んだ話。

16人の俳優さんたちの顔をずらっと並べ、いかにも豪華なキャスティングが売り、という感じのポスターが作られている映画『清須会議』。でも、この布陣は伊達じゃない。それぞれの登場人物のキャラクターが活きた、とても面白い映画でした。


タイトルからすぐにはピンとこなかったのですが、「清須会議」は織田信長の死後、織田家の跡目を決めるために、家臣たちが清須城に集まった会議。

会議の結果後継者に決まった信長の孫、まだ幼い三法師を、秀吉が抱いて家臣一同が居る大広間に現れたので、皆が秀吉に頭を下げる格好になった、というエピソードが記憶にあります。

戦国時代の物語の映画というと、どちらかというと画面は地味で暗め、出演者が皆揃って眉間にしわを寄せたこわい表情で、低い声の怒鳴り口調でしゃべっている、という印象が強いのですが、この映画はそのあたりが大分違います。

戦場シーンはほとんどなく、会議のために集まった面々が、清須城内のあっちでこそこそ、こっちでこそこその会合を持ちながら味方を増やそうとする5日間の心理戦、という「喜劇」です。

何とか主導権を握りたい秀吉。戦場での闘い一筋の柴田勝家。柴田と親しい理論派の丹羽長秀。秀吉憎しのお市の方。中庭を取り囲むように配されたそれぞれの部屋から、相手の様子を伺いながら戦略を練る、という具合です。

衣装は華やか、人物キャラクターも明るく描かれ、セリフは現代語と、見ていても話に気持が入り込みやすく、ラストシーンには晴れ上がった青空がポーンと映し出されて後味もさわやか。

見終わってすぐに、これは原作も読まなくちゃ、と思いました。

書店で入手した文庫本には表紙が二枚。元々の表紙に映画のキャンペーンデザインのものをかぶせてあります。



あら、よく見たら、オリジナル表紙のイラストでは、秀吉らしき武将がスマホで電話してる。柴田勝家の膝元には新聞のような紙束が。

映画同様、本の文体も現代語で、スケジュールとかパフォーマンスといったカタカナ語がポンポン飛び出すのですが、それと同じく、この絵も時代を横断しています。

小説の1ページめを読み始めてまた驚いた。スタートは、火に包まれた本能寺の中で死を迎えようとしている織田信長の心中を表すモノローグ。

70歳まで生きるつもりだったとか、明智光秀の人相が悪いのがいけないとか、一応武士らしく死ぬために腹でも切るかとか。「人間五十年~」と歌いながら死んでいったとよく描かれる、凛々しい信長像とは大違い。

ついでに、これは、映画の台詞には無かったはず。こうしたモノローグの内容は、俳優さんたちの演技や演出という別の形で映像化されていました。

小説は、全編、登場人物のモノローグ調の語りのリレーで綴られていて、映画作品とはまた別の心理描写が楽しめます。

この、映画と原作小説を、別物としてそれぞれ楽しめた、ということは嬉しい驚きでした。

小説を先に読んでいてそれが映画化された物を見る場合、映像化による制約によって切り落とされてしまう部分、例えばストーリーが簡略化されたり、好きな場面がカットされていたり、結末が変わっていたり、に不満を覚えることがよくあります。

映画を見てから原作を読む場合は、登場人物がそれを演じた俳優さんの姿でしか想像できなくなったりするなど、映像のイメージに引きずられてしまう。

そんなことで、見る楽しみや読む楽しみが、ちょっと少なくなっちゃうような気がするんです。

でも、そこが、『清須会議』はとてもよく出来ています。多分、読んでから見ても十分楽しめたんじゃあないかな。

ま、小説の著者も、映画の脚本・監督も三谷幸喜氏という一人三役ならではの結果ということはありますが、小説の着想に始まる「清須会議」という素材を、手を変え品を変え調理して、別々の美味しい料理にして出してくれているという感じ。

が、あえて難を言えば、映画の最後の場面がちょっと余分な感じがしました。

会議が終わって城を去る柴田勝家に、秀吉夫婦が挨拶する場面なのですが、付け足しみたいで、無くても良いんじゃないかというか、むしろ無い方がすっきりするような。

でも、同じ場面が小説にもあって、読む分にはそこに蛇足感はまったく無い。

そんな印象の違いが「見る」と「読む」」に出るところも、面白いですね。

同じ登場人物、同じストーリーの2つの上質なエンターテイメント作品。年末年始のお休み
中の楽しみにもおススメです。

炬燵に入って「読む」も良し。
映画館で「見る」も良し。

読んでから見るも良し。
見てから読むも良し。

良いエンタメ作品を片手に、
良い年をお迎えください。



Author: 吉原 公美
傾向がないという読書傾向を自認する本の虫。

2013年12月19日木曜日

行列 in ニューヨーク2

どの店舗に行っても並ぶんだけど…
なんで人気なのかわからない…ハンバーガー!

どのニューヨーカーに聞いても、このお店には絶対行って!

とおすすめされるハンバーガーチェーン。
 

日本でも、前田敦子が某番組でここのハンバーガーを食べていた…ことで有名。
それが…"Shake Shack(シェイク・シャック)"です。

もともとは、マディソンスクエアーパークの屋台でホットドックを売っていたお店…。
どういうわけだがか大ヒットしちゃってNYを皮切りに

店舗が全米でいまも増え続けているお店。

いまほんっとにアツイ…。
だいたいどの店舗に行っても…食べるまでに、1時間待ちまーす!(たぶん。)

今回並んだのは、ネオンもギラギラでガラス張り!

オサレなTHEATER DISTRICT(シアター・ディストリクト)店。
タイムズ・スクエアにも近く、Broadwayの各劇場からも近いという立地なので、
各劇場の終幕後になると、
小腹を空かせた観光客がどあああああああああああああああああああっ!
と押し寄せる店舗です…。
もちろん、昼間も行列が絶えません…。

ディズニーランド並み…。

ちなみに、30分くらいでオーダーにはたどり着けますが、

頼んだものが出てくるのに30分くらい待ちます。
さらに、その場で食べて帰ろうと思うと、席がありません…(TдT)



タイムズ・スクエア近くなら、並んでるのは観光客だけじゃないの??

と思われがちですが…
ローカルのニューヨーカーも、オススメ何?と聞くと、
必ずコチラのお店の名を挙げるほど…でした。

オーダー時にお肉の焼き加減とトッピングを聞かれます。
中にはさむレタスやトマトは無料。ベーコンは有料。

ハンバーガーには絶対に欠かせないポテトもオーダー。

 
 
ハンバーガーといったら、ガッツリ肉でしょ!
というわたしにとっては、
なんで人気なのかわからない…。
焼き加減??
美味しいけど…美味しいけどさぁ…

もらったハンバーガーを見てまずつぶやいたコトバ…

ちっちゃい…」
 
 
私は肉が感じられる…ものすごい勢いで胃を占領する
"Five Guys(ファイブガイズバーガー)”のほうが大好きだ~。
(写真がヤバい…かな。)
 
 
 
※ちなみに、グランドセントラル駅のフードコートにも、
持ち帰り専用がオープンしていました。
混んでたけど…。まぁ並ばないかなぁ…という場所は、
アッパーウエスト、アッパーイーストの店舗。
比較的入りやすそうでした。
全く空いてるとは言わないけど、タイミングをずらせば、並ばず入れそう。
 
 
◆Shake Shack
http://www.shakeshack.com/

◆Five Guys Burgers
http://www.fiveguys.com/



観光客が並ぶ…?!ローカルも並んでるの??
ホテルの隠れ家バーガーショップ

もうひとつ、行列の話。



NYCでは一応健康とデブにならないように気遣って、
野菜ばかり食べていたため…
究極に肉が食べたくなって
高級ホテル・ル・パーカー メリディアンの中に隠れ家的に存在する
バーガーショップがあるというので、行ってみたお店…


はい、1時か~ん!!!


なんと一時間待ちですよ。お客様。

実は、事前に本で見たことがあったコチラのお店。
何年も前に発刊された本だから、さすがにもう大丈夫だろう…という甘い考えで、
ぐーぐーなるお腹を抱えながら行ってみたんだけど…甘かったよ…全然甘かった…
行列は今でも必須らしいです。

並んでいるのはほぼ、ローカルというよりは観光客かな?
いろいろな言語が飛び交うというフシギな行列でした。

後ろに並んでいたシンガポール人の女の子と仲良くなり、
女一人旅同士、2人で仲良くハンバーガーを楽しみました。
お味は…肉でした。(カンタンな感想だけど、それしか言いようがない…。)


店に入る直前に、数カ国後でかかれたメモがあり、
そのメモにオーダーを書き込んで渡す…というのがオーダー方法。
レストランでもいろいろと好みを注文可能なアメリカのレストラン
メニューを選べて、しかもオーダーできるというのは焦らずで良いんじゃないかと思います。
聞かれると焦るお肉の「焼き加減」も選べるよ!


◆Burger Joint at Le Parker Meridien
http://www.parkermeridien.com/eat4.php

※ロビーに入ったら、やけに行列ができているので、
すぐわかると思います。看板は外からは見えません。


Author: 櫻井 るみ
旅とオイシイをこよなく愛する、Webプロデューサー。
大手ギフト、飲料・食品メーカー系通販サイトの企画・プロデュースをつとめる。
かねてから夢である海外移住を目指して奮闘中。
ブログ:KANGAROO NOTEBOOK:
http://fotolica.blogspot.jp/

2013年12月17日火曜日

○○に着て行く服(遊園地編)

いよいよ冬到来ですね。
コートを新調したいなと思ったりしている今日この頃です。

秋の活動しやすい気温時に一日外出してみました。
今年最後のFASHIONは遊園地編です!



ウキウキワクワクする日。
前夜にコーディネートを考えました。

気温15℃の天気予報を見て、メインはオールインワン(つなぎ)にしました。

インナーは動きやすいカットソーかニットにしようと思ってましたが、
万が一の寒さ対策でタートルニットに。

アウターはご一緒する方にも防寒と言った手前、ショートダウンにしました。

 

結果。

暑かったです(汗)

気温&体温調整、難しかったですね。

結局、手袋&マフラーはロッカーに預けました。



小物についてです。

持って行ったバックは、ななめ掛け出来る軽いものをと思い、
旅行用のにしました。
アウトポケットがあるので、チケットやら細かい物の出し入れがしやすく、
慣れていて使いやすかったです。

可愛いバックや、新調したものがあると使いたくなるかと思いますが、
両手で乗り物に掴まる為にも、手が空くものがお勧め。
また慣れたものの方が混んだ場面でも焦らず行動出来ます。


ちなみにバギーのお母様たちはリュックが目に付きました。
ティーンの方たちはキャラクターのトートバックを持っている人が多かったです。
その場所とのコーディネートは、好感度100%ですよね?

 
靴は「歩きやすい」が基本。
スニーカーにし、足への負担を回避。
こちらも慣れた靴が良いと思います。

こうしてみると、旅行編と似てますね。


遊園地の楽しみは乗り物だけでしょうか?

『観る』楽しみも勿論ですよね?
また、待ち時間や空いた時間の会話も楽しいものです。


秋の風景も堪能しました。

水辺に行くことも考え、羽織がナイロンなど水を弾く素材が良い場合も。
遊園地の場所によっては、風の影響も考慮に入れた方いいですね。


飲食も勿論楽しみたいので、苦しい服や痛い服はNGの日です。
落としたりシミになっても洗える、後から泣かない服を選びましょう。

園内では皆それぞれにキャラクターの帽子を被ったり、
チケットホルダーをバッグに付けたり、ポップコーンを斜め下げしていたり、
遊園地ならではのコーデを見掛けました。


ウィンドーには「FASHIONS」の文字。

基本は旅行編と同じで大丈夫ですが、
旅行と違って当日一日だけのコーディネートでOKですので、
遊び心が存分にプラスできます。

特に好感が持てたのは、年齢、性別関係なく、その場に馴染んで、
格好から楽しんでいる人々。

ファッションと呼ぶのはふさわしいか判りませんが、
TPOに合ったスタイルであることには間違いありません。

 
遊園地を楽しむ方法。何通りもあると思います。
目的に応じてファッションも、何通りも追求したいですね。
 
 
*6月より〇〇に着て行く服(◇◇編):
美術館→旅行→美容院→買い物→結婚式と来て、
12月の遊園地編で2013年は終了です。
2014年も続けて行きますので、今後共、ご愛読、宜しく願い致します。
 
 
Author: Satoko Iwanaga
2005年より代官山にてメイド・イン・ジャパンのセレクトショップ
GOLDFISHを運営。2012年クローズ。
ユーザーとブランドを繋げたく現在もファッション・ブログを執筆中。
http://goldfishshop.jp
 

2013年11月27日水曜日

行列 in ニューヨーク

アメリカ人って、行列することないと思ってたよ…

ニューヨークで初…というか、もしかしたらアメリカで初の経験…

「行列に並ぶ…。」


なんと並んだ場所は1箇所ではなくて、3箇所!!!

その体験談をお話します。


▼今回最長!早朝から並んでも、買える保証なし!

脅威のクロワッサン?!ドーナッツ?!

クロワッサンとドーナッツがあわさったお菓子”CRONUT(クロナッツ)”

こちら、昨年からニューヨークでかなり話題のお菓子なのですが、
まだまだその熱はさめやらず…

クロナッツはSOHOのはじにある”Dominique Ansel Bakery

(ドミニク・アンセル・ベーカリー)”というベーカリーで作られたもの。

クロナッツをカットすると、クロワッサンのように何十の層にもなっており、
それがとっても美味しいと。
ドミニク・アンセルはパリのベーカリーを元に”ニューヨーク流”にアレンジしたパン屋さんで、オープン当初から大人気だったそう。



クロナッツを販売してからは、グルメなニューヨーカーがこぞって買いに来たため、
1日200個限定のクロナッツ、「あ!」っちゅーまに売り切れる状態。
いまでは、お店のオープン時に焼きたてクロナッツを手に入れようとするファンで

大行列が…


 
そして人気が出ても、絶対に1日200個のペースは崩さないそうです。
だって、クロナッツのお店じゃないも~ん!ほかのパンだって焼くし、
お菓子だって作るんだから!
…という心構え。日本なら、専門店にしちゃいそうだよね…それで、すぐブームが去ってつぶれちゃう…。

さて…友人と朝8時にはホテルを出て、ドミニク・アンセルに向かったところ…
甘かった…
既に長蛇の列…。9時前にはお店の前についたのに…。

聞けば…

早朝5時くらいから並ぶ人もいるそうで…

時差ボケで起きてるくらいなら、さっさと並びに来ればよかったねと…。

並んでいる前後のお客さんと、手に入るかなぁ~?食べれるかなぁ~?と不安とワクワクの入り混じった気持ちでおしゃべりを楽しんでみるものの、長い…約3時間…。その間に、お店から小さな焼きたてのマドレーヌが配られました。あれは美味しかった!
 
 
そしてやっと!やっと店の前に来た~!!!!!!

…というところで、目の前で…、私たちの目の前で…


「本・日・完・売!!!」


な…なな…なんということでしょう…。

仕方ない…もう、記念にクロナッツポストカードだけ買って帰るとするよ…。
…と、嘆いていると、並んでいるあいだにおしゃべりをしながら待っていた若い夫婦が、
ゲットできたクロナッツを一口ずつにカットしてシェアしてくれました!!!


なんという!

それに感動した、彼女に頼まれてクロナッツを買いに来た男の子は、気を良くしたのか、わざわざ日本からクロナッツを買いに来た私たちに「クロナッツポストカード」をプレゼントしてくれました。


ちなみに、クロナッツ…、おいしかったけど…


私はお店のもう一つ有名であった、クイニーアマンが最高だったよ!




Dominique Ansel Bakery(ドミニク・アンセル・ベーカリー)
http://dominiqueansel.com/

クロナッツの詳細はこちら↓(英語)
http://dominiqueansel.com/cronut-101/


Author: 櫻井 るみ
旅とオイシイをこよなく愛する、Webプロデューサー。
大手ギフト、飲料・食品メーカー系通販サイトの企画・プロデュースをつとめる。
かねてから夢である海外移住を目指して奮闘中。
ブログ:KANGAROO NOTEBOOK:
http://fotolica.blogspot.jp/

2013年11月8日金曜日

〇〇に着て行く服(結婚式編)


*~。・~結婚式~・。~*
 
お呼ばれで装いに困ったことはありませんか?
 
 
 
親族、友人、会社関係、その他、色々な繋がりからご招待されると思います。

基本的に結婚式では90%はお祝いの為に装うと考えるのがベストです。

販売に長く携わってきて、用途についてよく「結婚式用」という言葉は耳にしましたが、
結婚式のみでと思いお勧めをすると、「もし普段でも使えればその方が良い」と言われることが多く、、、
 
 
恐らくご友人の結婚式の為だと思われるが、冠婚葬祭と言う言葉があるように、この時には他で使うことは諦め、その式のみの装いに集中して頂きたい。と思ったりした経験があります。
何故かというと自分の為ではなく、お祝いの為に装う日、だから。
 
と厳しく言いながらも自分自身も失敗、、、有ります!
 
お友達席に案内された時、「ハッ!」としました。
全員、ブラックカラー!!
 
http://www.misspandora.fr/
 
花嫁さん以外は全員・黒状態ででした。
黒なら他で使えると考えた末でワンピースを選択。やってしまった瞬間でした。

ここは一人でもカラーでキメるべき、、、だったと思いますが、何せ初対面。
今のようにソーシャルネットワークで知り合っておくことも出来ない。
事前に友人である花嫁に傾向を聞いておくべきだったと反省。

あとからも「あの日は皆、黒で結婚式なのにお葬式みたいでさぁ」と苦笑してます。
 
他にもお祝いの席なのに、『相手を立てる』という事を忘れがちで、やれ結婚式だからドレス、ワンピースに豪華なファーとお姫さま願望に走る方、、、見受けられますね。
 
 
海外ではブライズメイドという風習もあり、花嫁さんから指名された日には課題をこなさなくてはならない。全員「red」と言われれば、赤い装いで、「colour」と言われたら、誰も被らないように相談して、それぞれ一つのカラーを担当。そうやって花嫁さんを引き立てる。


90%引き立て役に周り、あとの10%はほんのり自分らしさをプラス。
なかなか難しい所ではありますが、アクセサリーやジュエリーなど小物は遊べそうですね。それが率なく出来る方は100%素敵な大人の女性。

そして自分が引き立て役に最大限力を注げば、今度は自身の重要な時に誰かが引き立ててくれると思います。(実際には見えませんがそんなループあると思います)
 
 
現代はネットを開ければ情報が溢れています。装いから立ち振る舞いまで調べれば、問題なく当日の時間を美しく過ごせるはず。

ソーシャルネットワークを使って、招待客同士打ち合わせをしても良いと思うし、サプライズも可能ですので、ツールとアイディアを使って結婚する2名を華やかに彩って頂きたいと思います。

また事前に式の場所と時間とのコーディネートも忘れずに。

和なのか洋なのかどちらもなのか?昼なのか夜なのか?

新たなステージに上がる人達へのお祝いは、
招待された人達でもお手伝いしたいものですね。

 
*写真はブラック・ドレス以外、映画「華麗なるギャッツビー」の衣装展・プラダ青山店
 
 
Author: Satoko Iwanaga
2005年より代官山にてメイド・イン・ジャパンのセレクトショップ
GOLDFISHを運営。2012年クローズ。
ユーザーとブランドを繋げたく現在もファッション・ブログを執筆中。
http://goldfishshop.jp

2013年11月6日水曜日

読み散らかし書き散らかし 神無月

夏目漱石『三四郎』

夏の始めに東京藝術大学大学美術館で開催されていた「夏目漱石の美術世界展」。「みてからよむか」のコピーに惹かれ足を運びました。展示内容は、小説中に登場するターナーやラファエル前派と呼ばれるイギリスの画家たちの絵、漱石と親交のあった日本人画家たちの絵、漱石の書籍の装丁デザイン、漱石自身の手による南画などなど。加えて、『三四郎』に出てくる原口さんが美禰子を描いた「森の女」と、『虞美人草』に出てくる酒井抱一画のヒナゲシの銀屏風という、小説中に登場するが実物の存在しない絵画を芸大の先生が推定制作するという試みもあり、予想以上に面白い展覧会でした。


実は、漱石ってあまり読んでいない。国語の教科書に載っていた『それから』だったか『こころ』だったか『坊ちゃん』だったかからの抜粋と、家に何故か下巻だけあった『吾輩は猫である』、あと『夢十夜』は確かに読んだけれど、という程度。でも、展覧会のお陰でちょっと読んでみるかという気分になり、今年の読書の秋の口切りに『三四郎』を手にすることにしたのですが、読んだら読んだで、これまた予想以上に面白かった。


「夏目漱石の美術世界展」という企画が成り立つだけのことあり、と言って良いでしょうか、漱石の情景描写は絵画的。例えば、三四郎がヒロインの美禰子に二度目に会うくだり。場所は病院の廊下。

「・・・向を見ると、長い廊下の果が四角に切れて、ぱっと明るく、表の緑が映る上り口に、池の女が立ってゐる。」

薄暗い建物の中、廊下の先の戸口から見える外の昼の明かり。その四角い明るいフレームの中にある若い女性の姿。映画のひとこまにそのまま使えそうな絵になる場面、もしくはそんな瞬間を描いた絵画作品がなかったかしらと思わせる構図です。で、また、物語的にも、その女性が、数日前に別の場所で見かけて見惚れた都会風の華やかな美人だったということで、鮮やかさが上乗せされて感じられます。

そうした情景の描写が、美禰子と二人きりになる場面によく出てきます。谷中から根津界隈を歩いている時に疲れたからと言って草の上に座りこんだ美禰子の隣に三四郎も腰掛け、二人で空の色を眺めるところ。

「たゞ単調に澄んでゐたものの中に、色が幾通りも出来てきた。透き徹る藍の地が消える様に次第に薄くなる。其上に白い雲が鈍く重なりかゝる。重なったものが溶けて流れ出す。何所で地が尽きて、何所で雲が始まるか分らない程に嬾(ものう)い上を、心持黄な色がふうと一面にかゝっている。」

こういう描写にあたると、物語の展開に入り込んでいた意識が、いったんグッと引き戻されて、俯瞰する視点に変わる感じもします。また同時に、主人公が憎からず思っている女性と二人きりになって、うまく会話が流れ出さずにいるなんとなく落ち着かない心持をそこでみせているようにも感じられる、不思議な仕掛けです。

これまで、小説などを読むときには、物語の行方が知りたくて、話の展開をただただ急いで追いかける傾向があったのですが、そんな風に駆け足で読み飛ばしていては、この情景描写のような技を味わい損ねてしまいますね。もしかして、ものすごくもったいない本の読み方をしていたのかも。

それから、何故かはさっぱりわからないのだけれど、『三四郎』という作品については、読んでもいないのに、「明治の文系ヘタレ男子学生の話」だと思いこんでいたのです。いやまあ、確かにそう言う解釈も成り立つ話かもしれません。なんたって、好きな女に「好き」とも言えない男子が主人公。

主人公の三四郎も、相手の美禰子も、傍から見れば明らかにお互いのことを好きなのはバレバレと言って良いくらいなのですが(なんたって、美禰子が肖像画を描いてもらう時に選ぶポーズは、三四郎に初めて会った時の姿)、小説に出てくる場面では、二人とも、決してそれを明言していない。そうした自分の気持ちにはっきり気づいていないのか(恋愛奥手型によくあるパターン)、様々な社会的制約があってそれをさせないのか(三四郎は熊本から上京したてのどちらかと言えば庶民派の帝大生であるのに対し、美禰子は筋金入りの東京のお嬢様)、それともそのほかのしがらみか(美禰子さんはみんなのマドンナ的存在)。そのじれったい様子がじりじり続き、最後に美禰子さんは話の外から現れた男の人と結婚しちゃうのです。「迷羊(ストレイシープ)」という言葉がキーワードのように繰り返し出てくるとおり、悩み多き若者の話な訳ですね。

青春小説にありがちなまだるっこしさではあるのですが、こう考えてやっとわかった、なぜ私がこれまで漱石を読まずに来たか。このぐずぐずした話の進み様がめんどくさくて、「言いたいことははっきりおっしゃい」と説教したくなっちゃうから。情景描写を味わい損ねていたのと根っこは同じ、パンパンパンっと話が進まないのが我慢できなかったらしい。でも面白いもので、それなりに人生経験を積んできたお陰か、こういうまだるっこしいのが人間なのよね、と、今回はそこを楽しみながら読むことが出来ました。

年齢によって本の読み方も変わると言われたりしますが、こういうことなんだ。


東京大学本郷キャンパスにある三四郎池は、この小説にちなんでそう呼ばれるようになったとか。『三四郎』片手にここへ出かける人も多いらしい。私も今度お天気の良い日にでも立ち寄ってみよう。
そういえば、今、上野の東京都美術館では「ターナー展」開催中。来年の1月には六本木ヒルズで「ラファエル前派展。どちらも漱石の小説に登場するものとして、「夏目漱石の美術世界展」で紹介されていた美術作品の展覧会です。これにも足を運ばなくっちゃ。
 
1冊の本からお出掛け範囲が広がることもありますね。これも読書の醍醐味のひとつかな。





Author: 吉原 公美
傾向がないという読書傾向を自認する本の虫。

2013年11月1日金曜日

-カフェで思索に浸りたい- 静かな時がながれる美術館で レンブラントから「いま」を再考する



それってコスプレですか・・・? いやいや大真面目に作品に向かい、 似せようと思えば思うほど生まれるそのギャップを味わう 美術家・森村泰昌の展覧会 「森村泰昌 レンブラントの部屋、再び」に行ってきました。




来年開催予定の国際美術展「ヨコハマトリエンナーレ」の アーティスティックディレクターを務める森村さん。 19年前に行われた展覧会がなぜまた再び?との疑問を携え 品川駅から徒歩にて美術館に向かいます。



江戸時代には品川御殿があったという御殿山。 左手前方にはには御殿山ガーデンホテルラフォーレ。 外資がはいってこの12月リブランドとのこと、 磯崎新氏設計のお茶室はそのままかしら・・・など つらつら思いながら大きく右にカーブするゆるやかな坂をのぼると 交番です。歩道を渡って左の路地にはいってください。 閑静な住宅街で不安になるかも知れませんが大丈夫。 まもなく左に美術館の入口がみつかるでしょう。



エントランスでチケットを購入している間にも 演説の声と画像が目にとびこんできます。 実はこの映像作品は二度目。 7分ちょっとの映像なので、今回はしっかりみてきました。 語られるのは文化、芸術ですが、震災後のいまとなっては 他の言葉にも置き換えられそうです。 最後に映しだされる人たちの姿が、かつての自分の姿と重なり 羞恥心をおぼえるほど。

さて、その先は初見の「レンブラントの部屋」が続きます。 闇に浮かぶ光が印象的なレンブラントに扮したポートレイトや 家族の肖像が並び、ひとりの人生をめぐります。
2階の最後の作品はカーテンで仕切られていました。 その衝撃的な圧倒感と光にみちた白い壁に刻まれた言葉に、 またまた打ちのめされる思い。

19年前の展覧会をほぼそのまま再現しているとのことですが まったく古びず、逆にいまを深く考えさせられる・・・ そこが「再び」の理由なのでしょう。
気をとり直して 美術館内のカフェダールCafe d'Art へ。



窓際の席に案内していただき、 「イメージケーキ」がテーブルに置かれてようやく ふふっ♪と気が抜けました。
「レ、レンブラント?」ですよね?
こちらは展覧会をテーマとしたメニューも楽しみのひとつ。 ひっそりと流れるBGMに雨まじりの曇り空も なんだかとっても絵になります。 そういえば夏に訪れた友人たちは テラス席でハウスワイン付のガーデンバスケットで楽しんだとか。
ついつい長居をしてしまいそうな居心地のよい空間は ギャラリーは実業家の元邸宅、 カフェ部分はこちらも磯崎新設計による増築なのでした。 こちらへはギャラリーへのチケットがないと入れないので ぜひお立ち寄りくださいね。




「森村泰昌 レンブラントの部屋、再び」展 会期 /2013年10月12日(土)-12月23日(月・祝)     11時~17時(月曜休館) 入館料/一般1,000円、大高生700円、小中生500円     
メンバーは無料

原美術館 〒140-0001 東京都品川区北品川4−7−25

Hara Museum Web


Author:漣(れん)
世田谷区在住 webコンテンツライター
地方都市の現代美術ギャラリー、首都圏のアートプロジェクトサポーター。
美術館のみならず博物館・科学館などのミュージアム系施設が好物です