2013年12月31日火曜日

Art&Museumで遊ぶVol.6 お正月ならでは!七福神めぐり&アート鑑賞 はいかが?

浅草は浅草寺でみかけてからずーっと気になっていた彫刻 「慈雲の泉」。
本堂からちょっと脇にはいった植え込みの中にあります。
お猿さんみたいにぎゅーっと身をよせあって、どこか遠くをみつめています。

ぐるりと植え込みをまわってみると碑があり、作品の由来や作者が案内されていました。
東洋のロダンと称された朝倉文夫の彫刻です。

 
浅草寺 うーん、その視線の先ってスカイツリー?・・・
なわけないよねぇ~と、
その時一緒にいた友人とあれこれおしゃべりしながら通り過ぎたのですが、
良い作品って、人それぞれかとは思いますが、
私にとっては「会話が弾む」ことも
良い作品であったりするわけで。
あ、そういえば谷中の朝倉彫塑館がリニューアルオープンしたなあと思い出し、
日を改めて出かけてみました。谷中は散策も楽しいまちなので時々訪れるのですが、
朝倉彫塑館は実は初めて。
日暮里駅から徒歩5分で到着。黒くてどーんと威圧感のあるお屋敷。


彫塑館 一歩踏み入れたら、あら、また再会。
「慈雲の泉」が門のそばにありました!
そう、彫刻って絵画と違って原型を制作することなので、
同一作品を複数鋳造することができるんです。
鋳造する職人さんがいてはじめて作品が成り立つんですね。
そんなことをふと思い浮かべながら、靴をぬいでお邪魔します。
はいって正面には「墓守」が後ろ手に笑みを浮かべていました。
若い友人がそうと知らず初めてこの彫刻と対峙したとき、
その佇まいに瞬間、身動きができなかったとか。



館内あちこちに作品が展示されていますが、
もとは住まいとしても使われていたお屋敷。
今回のリニューアルも最晩年をすごした状態へと4年を費やした修復工事で、
壁面いっぱいの本棚、応接セット、たっぷりと水のはられた池をかかえる中庭など、
朝倉自らが設計、監督した西洋建築のアトリエと日本家屋の住居からなる空間もみどころ。
メイキング映像も展示されています。
中でも特筆は二階の「朝陽の間」。細かく砕かれた瑪瑙が壁いっぱいに塗りこまれ、
さしこむ陽の光にキラキラと反射していました。



屋上には家庭菜園のスペースとここにも彫刻が!
かつて彫塑塾があった頃には園芸も必須だったそう。
今はどなたの口に入っているのでしょうね。
スカイツリーを背に陽が落ちていきます。





彫塑館屋上 さて、せっかくの谷中です!
巡礼札所をご朱印を押しながらめぐる七福神めぐりもお正月ならではの楽しみです。
昨年は陽がだいぶ高くなったお昼すぎ、田端・東覚寺から出発してみました。
途中、彫塑館からもほど近い七福神そばなどをいただきつつ余裕の散策。
が!!ゴールの不忍池・弁天堂は巳年の今年は参拝者が多かったらしくものすごい行列ができていて、参拝時間に間に合うかハラハラ;;参拝とご朱印の列が別だったりするので、本来であれば参拝→ご朱印の順序ではありますが、単独でなければご朱印担当を手分けするのも一案。
余裕をもって午前中早めのスタートか、いっそ逆ルートがおすすめかも知れません。
いずれにしても谷中銀座でのんびりしすぎないよう注意です。
彫塑館も靴をぬぎ、タイツや靴下の状態で館内を歩くことになるため、
どうぞ足元対策をしっかりしてお出かけくださいね。




 
谷中銀座 【朝倉彫塑館】 住所/東京都台東区谷中7-18-10
TEL  /03-3821-4549
URL /http://www.taitocity.net/taito/asakura/
入館料/一般500円 休館日/月・金および2013年12月29日(日)~2014年1月3日(金)     
年始は2014年1月4日(土)より平常開館

【谷中七福神】 巡礼距離/ 約5.5km
期間/ 1月1日~1月10日9時から17時(台紙、色紙、集印帳をおもとめください)

Author:漣(れん)
世田谷区在住 webコンテンツライター
地方都市の現代美術ギャラリー、首都圏のアートプロジェクトサポーター。
美術館のみならず博物館・科学館などのミュージアム系施設が好物です。